Metaが提供する『Meta Horizon OS』でVRデバイスの市場がどう変わるのか?
『Meta Horizon OS』でVRデバイス開発の競争はさらに激しくなるのか?
'VR TECH HAMMER' is an information site that provides articles about VR and AI.
先日発表された『Meta Horizon OS』のオープン化
少し前の話ですが、2024年4月22日にアメリカMeta社のマーク・ザッカーバーグCEOから『Meta Horizon OS』をオープン化するという発表がありました。
引用:なでしこ大和【VR・ARレビュー】
サードパーティ企業がこのOSを採用して独自のVRデバイスを開発できるとのことで、すでに台湾のASUSや中国のLenovo、またMicrosoftと提携しているみたいです。
これはちょっとした話題となり、VRデバイスの開発市場ではスマホで言うところの『Android OS』のような役割を担う可能性があります。
競合となる『Apple Vision Pro』が発売され、こちらを意識しての決断なのかもしれません。
Meta社が開発した『Meta Quest 2』は、数あるVRデバイスの中で最も売れた商品として認められているも、拡大しようとしたメタバース事業は思ったように成長していないのが現状です。
そのため、こうした状況に刺激を与えるためのオープン化であると考えられます。
成長が滞ると真っ先に切り捨てるのがアメリカ企業の特徴ですが、Meta社は簡単に見捨てない感じなので、まだ良心的だと言えるでしょう。
新しいVRデバイスの発売は当分先になるのか?
テックサイト『WIRED』ではこう意見を述べています。
「(Horizon OSを搭載した)新しいハードウェアの一部が登場するまでには、おそらく数年かかるでしょう」とザッカーバーグは語っている。これに対してアップルは、すでにVision Proを発売しているとはいえ、頭に装着するタイプであるがゆえに「大きくて重い」との批判にも晒されている。いずれメガネのような形状にまで小型化されることは想像に難くないが、おそらく数年以上かかるだろう。そう考えれば、メタとアップルは、ほぼ同じ“スタート地点”に立ったとも言える。
引用:https://wired.jp/article/meta-horizon-os/
ザッカーバーグ氏が語るように、今回のOSを搭載したVRデバイスの登場は数年後になる可能性が高そうです。
一方で、Apple Visio ProもiPhoneのように「成功した」商品とは言えない状況なので、これからAppleの意地を見せるのか刮目する価値はあります。
ユーザー目線としてメタバースに関わるYoutuberなどの意見を参考にすると、やはり重さがネックのようなので、この辺りを克服するのが喫緊の課題のようですね。
おそらくOSのオープン化から、それぞれの分野(ゲーム、学習、医療など)に特化したデバイスとして軽量化を図るかもしれません。
メタバース事業はまだまだ信頼できないのか?
『ビジネス+IT』の記事ではこのような意見を述べています。
2021年ごろの熱狂の反動か、今もメタバースやXR(AR/VR/MR)に懐疑的な声は多い。最近だとPlayStation VR2(PSVR2)が販売不振で生産を一時休止するという報道や Vision Proの出荷台数予測を大幅に引き下げるとの報道が出ている。その一方で、メタのAR/VR部門であるReality Labは、Questシリーズの売上が好調で、2024年1月~3月期は前年同期から30%の売上増となったと発表した。ただし、赤字はまだ大きく、マーク・ザッカーバーグ氏は2030年代まで利益は出ないだろうとしている。とはいえ、メタは巨大な利益を稼ぎ続ける限り、Reality Labへの投資を継続していく考えだ。
引用:https://www.sbbit.jp/article/cont1/139789
また記事の続きでは、Meta Horizon OSのUIについては、AppleのVision OSと比較してまだ不十分なところがあると指摘しています。
現在のQuestのUIについては(やや厳しい意見かもしれないが)1980年代のMS-DOSと同じだ。QuestでXRアプリを切り替えたいとき、現在のXRアプリを終了して目的のアプリを立ち上げ直す。つまりMS-DOSと同じシングルタスクOSだ。OSはアプリランチャーでしかなく、UIはアプリごとに異なる。
引用:https://www.sbbit.jp/article/cont1/139789
マルチタスクに関わる技術は、長年の実績によりAppleに軍配が上がると言いたい感じなので、この辺りをMeta社がどう改善していくか見所となりそうです。
……とは言え、いくら「技術の差」が感じられても「価格の差」がApple最大の障壁になっているため、売り上げの観点から見ればMeta Questに軍配が上がります。
ユーザーとしては企業間の競争は大いに歓迎!
いずれVisio ProシリーズもiPhoneと同等の価格で売り出す可能性があるため、しばらくワクワクしながら待ってみるのも良いでしょう。
0 コメント:
コメントを投稿