VRとARはどちらが教育ツールに向いているのか?(前編)
VRとARはどちらが教育ツールとして優れているか検証してみます。
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VRとARはどちらが教育ツールとして優れているのか?
まず最初、VRとARのどちらが教育ツールとして優れているかを検証する前に、双方の違いを説明しておく必要があります。
VRとは「Virtual Reality」の略称であり、日本語では「仮想現実」と訳されます。
ARとは「Augmented Reality」の略称であり、日本語では「拡張現実」と訳されます。
技術的に深く追及すると「仮想現実」や「拡張現実」という翻訳が完全に正しいとは言えませんが、今ではこの二つの名前が一般的に使われています。
VRはその名前の通り、仮想の現実世界をコンピューター上で作り出す技術であり、ゴーグル型のデバイスに搭載されたディスプレイを覗き見るカタチで、仮想世界との一体化を図ります。
いわゆる「ヘッドマウント・ディスプレイ」と呼ばれるものであり、多くのVRデバイスはこの方式を採用。
また、ディスプレイに映し出された景色も頭の動きに合わせて変化するため、実際にその場にいるような感覚を覚えるのが特徴的です。
動画の提供元:Tablet Academy UK
難点を言えば視界が完全に遮られてしまうため、使用中はその場から動くことができません。
また、目に対する過度な負担も懸念されており、長時間の使用は避けるべきだとコメントする専門家もいます。
ARは「拡張現実」と呼ばれており、現実の世界にコンピューターグラフィックスなどを浮かび上がらせる技術として知られています。
使用するのは主にスマホやタブレットに搭載する「カメラ」です。
カメラで映した画像を通して、さまざまな立体物やキャラクターを現実世界に投影できるため、近年では『ポケモンGO』などのお散歩ゲームにARは採用されています。
動画の提供元:The Official Pokémon YouTube channel
ARはVRデバイスなどと違い、視界が覆われることもないため、画面を見ながら動き回れるのが特徴的。
こうした強みから、『ポケモンGO』のような外で歩き回るゲームとの相性が良く、用意するデバイスも多くの人が所有するスマホやタブレットなので、気軽に楽しむことのできる技術です。
…ただし、「没入感」という意味ではVRに劣ります。
あくまで「拡張現実」ですから「仮想現実」のような自由度はなく、見えている範囲でさまざまな指示を送るといった使い方が、今後のベースとなるはずです。
VRやARの他にもMR、SR、XRといった技術が生まれていますが、それはまた次回に説明させていただきます。
VRとARに関わるコストの問題
VRとARを教育に取り入れた場合、最初の壁となるのはデバイスなどの機材の用意です。
今ではタブレットを使用しての教育が一般的になりつつあるため、手軽さという意味ではARの方が優位にあると思われます。
実際に、教育を目的としたアプリケーションがiOSやAndroidで配布されており、これらを活用して授業を行った先生も多いのでは?
動画の提供元:Wonderscope
特に年少のお子さんなどは楽しんで学べると思います。
対照的に、VRはデバイス機器がまだ高額で、教育を専門としたものが量産販売されていないため、コスト面で不利な立場にあります。
ただ、狭い画面に制限されるARとは違って表現の自由度は高いですし、無限に作り込める環境があるため、例えばモノづくりや美術の授業などにも大いに活用できます。
この点は双方に一長一短があるかと思われます。
(後編へ続く)
https://www.vrtechhammer.com/2020/04/22-VR-AR-Education-02.html
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